DX - 人間解放宣言!
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは何でしょうか。
DXとはバズワードか
まず、一つ明確に言えることは、DXは単なるバズワードではありません。
それは、ビジネスのあり方そのものを変革する新たなパラダイムです。
狭義には、DXはペーパーレス化や脱ハンコといった「紙媒体」を電子化することを指すかもしれません。しかし、それだけではDXの全貌を捉えることはできません。広義には、リアル店舗に行かなければ購入や申し込みができなかった商品やサービスがオンライン化されることも含まれます。これは、保険や金融商品、小売などがECサイトに移行することを指すO2O(Online to Offline)とも言えるでしょう。
DXの定義 : 場所依存からの解放
DXの定義を一言で表すなら、「特定の場所に依存する行為をなくすこと」がその核心かもしれません。ハンコはハンコがある場所に出向かなければならず、野菜はスーパーに行かなければ以前は買えなかったのです。
しかし、DXを進める上で忘れてはならない重要なポイントがあります。それは、場所的制約から解放されたとしても、「人の介在が必要な作業が残っている」状況を改善する必要があるということです。
例えば、請求書を郵送から電子化(ツールやPDFなど)に切り替えたとします。これは一見効率的に見えますが、請求書をチェックするという人間の作業が残ったままでは、真の効率化は達成できません。
結局「紙の方がチェックしやすい」という現場からの声に負けてしまうかもしれません。
DXの本質 : 人からの解放
コロナ禍により、「場所的制約からの解放」は確かに進みました。しかし、DXの本質は「人からの解放」です。
デジタル化、すなわちデータ化により、データを解析できる機械に人間の作業を代行させることが求められています。
ここで、人からの解放とは、機械が人の仕事を奪うという短絡的な考え方ではありません。
それは、人間がより創造的で価値の高い作業に集中できるように、単純作業を機械に任せるという考え方です。
この視点が欠けていると、DXは単なる場所解放の手段に過ぎません。
人からの解放を人が恐れることなく、
DXを進めることで、私たちは新たな価値を創造し、ビジネスの未来を切り開くことができます。