管理部門 ( 人事、総務、経理、法務)におけるビッグデータ活用
ビッグデータの正体
ビックデータをビジネスに活用せよと叫ばれてもう10年以上経過しているような気がします。
簡単に言うと、ビッグデータは膨大な量のデータのこと。
・・・そのままですね。
膨大とは、従来のデータベースやツールでは扱いきれないほどの情報ということ。
具体的には、顧客行動情報、SNSの投稿、センサーデータ、画像、動画など、さまざまな情報源からのデータであり、
従来形データベース、具体的にいえばExcelのような表形式・リレーショルなデータベースでは扱えないことを指します。
アカデミックな定義としてはビッグデータは「3V」つまり
Volume(ボリューム)、
Velocity(ベロシティ)、
Variety(バラエティ)の3つの特徴で定義されるそうです。
一方、このような定義を理解することは目的ではありません。
一体これは何に使えるのでしょうか
ビッグデータとは顧客分析か
一番世間一般に知られているのは、小売業の顧客データの分析による販売向上ですね。
有名な「おむつとビール」。
おむつを買うお客はビールを買うことがレシートの分析でわかり、
陳列を同じ場所にしたら売上がのびた というやつです。
※ちなみにこれ、都市伝説だそうで、裏付けるデータは実際にはなかったという説もあるようです。
ただ、この事例からビッグデータは持て囃され、実施、小売やEC業界では多くの成功事例が生まれました。
管理部門にビッグデータなんて要らない?
さて、ぽ〜さんブログは管理部門、特に法務、経理、人事、総務、購買といった皆さんを対象としてます。
管理部門の領域でのビッグデータの活用は進んでいますでしょうか。
結論をいえば、管理部門では活用方法はまだ十分に見出されていません。
それどころか、一部の企業では幹部クラスか
「うちは経験豊かな社員がExcelで分析しているから、ビッグデータなどにお金を使う必要はない」と考えているかもしれません。
しかし、これは大きな盲点です。
ビッグデータの本質は、膨大な属性情報を付与できるということを忘れています。
たとえば勤怠や申請システム。
多くの従業員が何度も同じ質問をしてきませんか。
FAQを作っても見てもくれないことはありませんか。
例えば勤怠システムや申請システムの誤入力パターンを従業員ごと毎回記録し、従業員の業務理解度を分析することも、
いまやクラウドベースのサービスとDAP(Digital Adoption Platform)ツールを連携すれば可能となります。
それにより、より従業員のリアルタイムな不満を解消するプロセス・システム設計が可能になります。
また、業務プロセスにおけるタイムスタンプの情報も非常に重要です。
例えばワークフローシステム。
申請と承認のトランザクションの連続です。
その実行の日時や回数を把握し分析することで、業務の平準化が可能です。
多くの企業、タイムスタンプ情報は既存のシステムにも眠っていますが、ほとんど活用されていません。
さらに、外部の法律データベースや特許データベース、国税局の企業DBなどを活用することで、
外部取引のリスク管理も可能です。先端的な企業は、取引先の公式Twitterやホームページからのデータ分析も行っています。
管理部門もビッグデータを使えるようになろう
ビッグデータの本質は
「扱いきれないほどのデータを創出すること」
「そのデータから仮説を導き出す」こと。
この技術を理解し、適切に活用することで、企業の成長と競争力の向上を実現することができます。